ケレン(さび落とし等の下地処理)と塗料の関係について
鉄骨やガードレール・橋梁などの鉄面の厚みがある場合は、1種ケレンや2種ケレンが出来ますが、通常トタン面などをケレンして錆を落とすには3種ケレンという手工具を主に使います
以下のことを考えて材料の選択をします。
- ケレングレード
- 錆止め塗料の選択
- 環境にあった上塗り塗料の選択
どんなに上塗り塗料を良いものを使っても、下地によってはかえってマイナスになる事も考えられます。
現場で施工する場合、同じ塗料を使っても錆の出やすい部分があります。
ボルト部・鉄骨階段等の接合部などは特に錆が出やすい個所です。
ケレンが十分できない個所や溶接などで鉄面に起きている為です。
ケレンの種類・工法 錆止め塗料の種類 | 1種ケレン ブラスト工法 | 2種ケレン 電動工具 | 3種ケレン 手工具 |
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一般用錆止め(JIS-5621) | ○ | ○ | ○ |
鉛丹錆止め(JIS-5622) | ○ | ○ | ○ |
シアナミド鉛錆止め(JIS-5625) | ○ | ○ | ○ |
塗り替え用エポキシ錆止め | ○ | △ | × |
塗料(塗材)は色々な種類があります。
なぜかと言いますと使う場所・下地等によって使い分けるからです。
塗装する面がどのような物を使用しているか、又、現在の状態はどんな様子か? など考えながら使用する材料を決めていきます。
下地塗装に何を使用するかによっても、上塗り用の塗料は代わってきます。
錆止め塗料に選択はケレン作業(錆を落とす事)との関係が深く、ケレンの内容によっては使えない塗料もあります。
通常、住宅の塗り替えの場合は3種ケレン(手工具を利用)を行いますので、上塗り塗料で使えない材料もあります。
下記に当店で通常塗り替え時に使用している主な材料と、特性を掲載しますので御覧下さい。
シアナミド鉛錆止め(1種・2種) | 鉛丹に比べ塗布量が少なく経済的なシアナミド系の高級品 2種は速乾形(一般的に使われる材料) |
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鉛丹錆止め(1種・2種) | 高純度の鉛丹を使用しており、防錆性が優れる |
超速乾形カラー錆止め | 汎用錆止め |
鉛丹ジンクロメート錆止め | 速乾形・防錆性・耐水性 |
1液型速乾エポキシ変性錆止め | 速乾形、幅広い下地選択が可能 |
弱溶剤形エポキシ変性錆止め | 幅広い下地選択が可能 |
合成樹脂調合ペイント | 耐水性の優れた合成樹脂調合ペイント |
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特殊アクリル樹脂塗料 | 光沢がよく、耐侯性にすぐれる |
ウレタン樹脂塗料 | 耐侯性に優れ、幅広い下地特性がある |
エポキシ樹脂系上塗り塗料 | 耐水性・耐薬品性に優れる |
低汚染フッ素樹脂系塗料 | 汚染性・耐侯性・耐薬品性が極めてよい |
ポリウレタン樹脂塗料 | 耐水性・耐薬品性・速乾性に優れる |
塩化ゴム系上塗り塗料 | 汚れが少ない 耐酸性良好 |
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塩化ビニル樹脂エナメル | 耐酸性・耐ガソリン性に優れる |
アクリル系リシン | 外装薄塗材 |
水性艶ありエマルション塗料 | 光沢・耐水・耐アルカリ性が良い |
アクリル系塗料 | 耐侯性・耐水性・耐汚染性に優れる |
ウレタンアクリル樹脂系塗料 | |
水性反応硬化形ウレタン樹脂塗料 | 美しい塗膜を維持・耐侯性・耐汚染性に優れる |
水性反応硬化形シリコーン樹脂塗料 | |
アクリル樹脂弾性塗料 | 壁面のクラックを伸びのあると膜で吸収し、長期間にわたり 防水性を発揮する幅広い工法が可能 |
ウレタン樹脂弾性塗料 | |
水性艶あり弾性系塗料 | |
アクリルゴム系エマルション |